ネコ派か、イヌ派かと闻かれたら、个人的に私は断然ネコ派です。自然とそういうニュースには敏感になり、今や贵补肠别产辞辞办のタイムラインは猫だらけ。メディアでも、とか、と騒がれていますので、なにやらネコの时代になったという风潮も、个人的には嬉しい限りですが、広报の観点から言うと、私はイヌ派を目指したいと思っています。え?どういう意味か?顺を追ってご説明します。
まず个人的な観点からお话しましょう。
ネコ派を代表して… というつもりはありませんが、個人的に、ネコは理屈抜きに可愛いです。もちろん飼うとなれば、「散歩しなくて良い」とか、「シャンプーなどの衛生管理も手間がかからない」とか、「音の面で隣近所を気にしなくて良い」とか、そういう理屈で説明できる部分もあると思いますが、ただ純粋に「なでなで、もふもふ、ぷにぷにしたい!」という感情的なところでハートを掴んでしまっているので、基本的には理屈で「説明」できるものではありません。飼っていない人にとっても、ネコは写真や動画で見るだけで十分に癒してくれます。はい、もう一瞬で骨抜きにされてしまいます。
しかし、きっとイヌ派の皆さんも、「犬だって理屈抜きに可爱いんだ!癒しだ!」とおっしゃるでしょう。その通りだと思います。私もイヌ嫌いという訳ではないので、とても良く判ります。间违いなくイヌも可爱いです。でも、だとすれば、イヌ派、ネコ派の分岐点はどこにあるのでしょうか。ここでは饲う?饲わないを不问にして考えると、前述した理由は一旦横に置いて、それ以外の视点を考える必要がありそうです。そのあたりをものすごくざっくり整理してみると、下表のようになるのではないかと考えました。
【表】 イヌ派?ネコ派の理由とその分岐点

どうでしょう。何となくしっくりきますでしょうか。一番右の社会的なニーズに対応する理由は、ちょっと意味が判りにくいかも知れませんが、时代や国境に左右されない普遍的な価値観や信念みたいな部分に相当する阶层です。ここが分岐点となって、イヌ派は『忠実で勇敢な犬の気质や、人间や社会の役に立とうとするそのひた向きな姿势』に共感し、ネコ派は『ツンデレで、自由気ままなネコの生き様』に自分自身を重ね、无意识のうちに、イヌやネコを「自分が理想とする生き方」のように见ていると考えられます。少なくとも个人的には、すごく当たっていると思います。
次に広报の観点からお话します。繰り返しますが、个人的にはネコ派の私も、広报の観点ではイヌ派を目指したいと思っています。
広告と広报の违いについてはこちらをお読み顶ければ判ると思いますが、広告はその性质上「たくさんの人が见る?通る场所」にお金(场所代)を払って出稿させてもらうという発想をします。だからこそ、番组の视聴率や駅などの交通量のように、どれくらいの人が集まるかが重要になります。ネコがいる駅やカフェは非常に多くの客足を集め、ネコが出ている厂狈厂やウェブのコンテンツは非常に多くのエンゲージメントを获得します。なのでそこに広告を出せば、认知や好意を得る可能性が高いと言えます。それなりに费用(出稿料)がかかりますが、そういう意味では、オンラインもオフラインも、ネコたちに军配が上がります。
しかし、広告塔としてこんなにパワーのあるネコでも、决定的にイヌに负けていることがあります。それがストーリー性です。
具体例を考えてみましょう。忠犬ハチ公の话はハリウッド映画にもなったためか、です。南极物语のタロとジロ、フランダースの犬のパトラッシュ、名犬ラッシー、刑事犬カール、その他どうでしょう。イヌには、亲友と呑みながら热く语らうような感动的なエピソードや、子供たちに教训を以て伝えたい名场面があるのではないでしょうか。亲の世代から孙?曽孙まで、时代を超えて语り継がれるエピソードと、自分の人生観に影响を与えるようなドラマが、ネコたちにあったでしょうか。
共感することで、人は见たくて见る、谁かに见てもらいたくてシェアする、そしてその能动的な行动の连锁が话题を作る。イベントも広告の発想ではその定员が最大リーチとなりますが、そこでの体験をシェアし、话题にするからこそ、より多くの人の耳に届く訳です。そのシェアし、话题にする行為が広报の発想であり、お金で买えない(アーンドな)波及です。このアーンドな波及力については、イヌたちの圧倒的な胜利と言えるのではないでしょうか。同等の波及力を広告だけで起こそうとしたら、莫大な予算(出稿料)が必要ですから、自ら话题にしてもらうことが如何にプライスレスか、一目瞭然です。もちろん始めから有名な话というものはなく、谁かがどこかで発掘しプロデュースするから话题は起こるのです。そういう意味では、もしかしたらネコにも、まだ世に知られていないドラマが眠っているのかも知れません。
さて、イヌとネコの话を公司やブランドに置き换えて考えてみましょう。
皆さんの会社や商品?サービスには、どんな逸话がありますか。そのエピソードを通してどんな気质や姿势が、消费者あるいは社员に共感されていますか。広报道に身を置く私たちとしては、どのようなストーリーを発掘し、プロデュースさせて顶けるでしょうか。またそうすることで、単なる认知の获得ではなく、ブランドと消费者のリレーションをどのように深めることができるでしょうか。単なる好意の追求ではなく、公司とその社员のリレーションをどのように强固なものにして行けるでしょうか。きっと、未発掘のドラマがたくさん眠っていることでしょう。
エデルマン?ジャパン ストラテジー?ディレクター 宫崎阳介